
玄関は「家の顔」であり「通り道」
玄関のドアを開けたとき、たたきに靴がずらりと並んでいる。靴箱を開けると、ぎゅうぎゅうに詰まっていて、奥に何があるかわからない。家族の靴を合わせると、いったい何足あるのか、数えたこともない。そんな家庭も多いのではないでしょうか。
玄関は、毎日家族全員が通る家の通り道です。そして、お客さまを最初に迎える家の顔でもあります。ここが散らかっていると、出かけるときも帰ってきたときも、なんとなく気持ちが落ち着きません。
今日は、靴が増えてしまう理由と、家族の靴の適量を決める方法、そして玄関をすっきり保つルールをお伝えします。結論から言うと、玄関が片付かない原因の多くは、靴箱の容量より、家族の靴の数が多いことにあります。だからこそ、収納を工夫する前に、まず「適量」を決めることが大切なのです。
靴が増えてしまう3つの理由
「用途別」に買い足していく
通勤用、休日用、運動用、雨の日用、冠婚葬祭用。靴は、用途ごとに必要だと感じやすいモノです。新しい用途が生まれるたびに買い足し、前の靴はそのまま残る。こうして、少しずつ数が増えていきます。
「まだ履ける」から手放せない
靴は、多少くたびれても履くことができます。「まだ履ける」「もったいない」という気持ちから、ほとんど履かなくなった靴も靴箱に残りがちです。
子どもの靴はすぐにサイズアウトする
子どもの靴は、成長とともにすぐに履けなくなります。「下の子が履くかも」「まだきれいだから」と取っておくうちに、小さな靴が靴箱を占領していきます。
家族の靴の適量を決める4ステップ

ステップ1:靴箱の中身を全部出す
まずは、靴箱と玄関にある靴をすべて出して並べます。家族ごとに分けて並べると、誰が何足持っているかが一目でわかります。思っていたより多くて、驚く人も多いはずです。
ステップ2:この1か月に履いた靴に印をつける
並べた靴の中で、この1か月に実際に履いた靴を選びます。季節の靴(サンダルやブーツ)は、その季節に履いたかどうかで考えましょう。履いた靴が、今の暮らしに必要な靴です。
ステップ3:用途ごとに「1〜2足」を目安にする
通勤用、休日用、運動用など、用途ごとに1〜2足を目安に残します。同じ用途の靴が何足もあるなら、いちばん履き心地のよいもの、よく履いているものを選びます。冠婚葬祭用など、使う頻度は低くても必要な靴は、1足ずつ残しておきましょう。
ステップ4:靴箱に「余白」が残る数にする
最後に、選んだ靴を靴箱に戻します。靴箱の8割くらいに収まる数が理想です。余白があると、出し入れがしやすく、新しい靴を買ったときにも慌てずにすみます。
手放す靴の行き先
残さなかった靴は、状態に合わせて行き先を考えます。
- まだきれいな靴:リサイクルショップに持ち込む、フリマアプリで譲る、知人に譲るなど。
- 子どもの靴:下の子や親戚が履く予定がはっきりしているものだけを残し、それ以外は譲るか手放します。
- 傷んだ靴:お住まいの自治体のルールに従って処分します。靴の分別は地域によって違うので、確認しておきましょう。
「いつか履くかも」と迷う靴は、期限を決めて玄関の見える場所に置き、その期限までに履かなかったら手放す、という方法もあります。
玄関をすっきり保つためのルール

たたきに出す靴は「1人1足」
玄関のたたきに出しておく靴は、家族1人につき1足までと決めます。それ以外は、靴箱にしまいます。たたきが広く見えるだけで、玄関の印象はぐっと変わります。
「1足買ったら1足手放す」
新しい靴を買ったら、同じ用途の古い靴を1足手放す。このルールがあれば、靴の数が増え続けることはありません。
季節の靴は入れ替える
サンダルやブーツなど、季節が限られる靴は、オフシーズンには靴箱の上段や別の場所に移すと、よく履く靴が取り出しやすくなります。
靴が減ると、出かける準備が軽くなる
靴の数を減らすと、思いがけない変化があります。それは、出かけるときに迷わなくなることです。
靴がたくさんあると、「今日はどれを履こう」と毎回迷います。でも、用途ごとに1〜2足しかなければ、選ぶ時間はほとんどかかりません。朝の慌ただしい時間に、この小さな迷いがなくなるだけで、出かける準備がずっと軽くなります。
また、よく履く靴だけが残るので、1足1足を大切に手入れするようになります。お気に入りの靴を、きれいに長く履く。それは、数が多いことより、ずっと豊かなことかもしれません。
玄関に置くモノも見直す
玄関が散らかる原因は、靴だけではありません。傘、子どもの外遊びのおもちゃ、宅配の段ボール、鍵や印鑑。玄関は、いろいろなモノの「とりあえず置き場」になりやすい場所です。
靴の適量を決めたら、あわせて玄関に置くモノも見直してみましょう。傘は家族の人数分+予備1本、外遊びのおもちゃは箱1つ分まで、段ボールはその日のうちに片付ける。玄関に置くモノの上限を決めておくと、すっきりした状態を保ちやすくなります。
靴の手入れが「適量」を守る
靴の数を減らしたら、残った靴の手入れも少しだけ意識してみましょう。
数が少ないと、1足あたりを履く回数が増えます。だからこそ、帰ってきたら軽く汚れを落とす、濡れた靴はしっかり乾かすといった小さな手入れが、靴を長持ちさせるカギになります。靴箱にしまう前に、玄関で少し乾かす時間をとるだけでも違います。
手入れをしていると、靴の傷み具合にも自然と気づくようになります。かかとがすり減ってきた、底が薄くなってきた。そうした変化に気づけば、買い替えの時期も見えてきます。買い替えるときに古い靴を手放せば、数が増えることもありません。
手入れの道具も、ブラシ1本と布1枚くらいで十分です。道具を増やしすぎないことも、軽い暮らしのコツです。
よくある質問
Q. 高かった靴が手放せません。
高かった靴ほど、手放すのに迷うものです。でも、履かずにしまっておくと、靴は傷んでいきます。履く予定があるなら、近いうちに履く日を決める。履く予定がないなら、まだきれいなうちに、必要な人に譲ることを考えてみてください。
Q. 冠婚葬祭用の靴はどうすればいい?
使う頻度は低くても、いざというときに必要な靴です。1足は残し、いつでも履ける状態に手入れしておきましょう。
Q. 子どもの靴は何足あればいい?
普段履く靴と、雨の日や汚れたときの替えの靴、2足くらいあると安心です。園や学校で必要な靴があれば、それも加えて考えます。
Q. 靴箱が小さくて入りきりません。
靴箱の大きさは、家族の靴の上限を決めてくれる目安でもあります。収納を増やす前に、まずは靴箱に入る数まで見直してみてください。
まとめ:靴の適量は「履いた靴」から決める
- 靴は、用途別の買い足し、まだ履ける気持ち、子どものサイズアウトで増えやすい
- 全部出して、この1か月に履いた靴を選ぶ
- 用途ごとに1〜2足、靴箱の8割に収まる数を目安にする
- たたきには1人1足、1足買ったら1足手放す
- 靴が減ると、出かける準備が軽くなる
今週末、家族みんなの靴を玄関に並べてみてください。「この1か月で履いた靴」を選ぶだけで、玄関はぐっと軽くなります。